| 語句 | バイキ |
| 意味 | 馬を後退させるときのかけ声 |
| 使用地区 | 全道 |
| 影響地区 | ー |
| 由来など | 英語の「バック(back)」が変化したもののようです。かつて北海道の開拓期や農作業などで農耕馬が広く使われていた時代に、馬を操るための専門用語・掛け声として定着したようです。掛け声としては他に停止の「ドウ、ドウ」や常歩への発進に「チョッ、チョッ」(吸い音)などがあります。「ドウ」は英語圏発祥で全世界的に使われる「ウォー(Whoa!)」が由来だそうです。昔の農家のとうさんは英語で馬をコントロールしてたんですねぇ、カッコイイ! |
| 語句 | はかいく |
| 意味 | 捗る(はかどる) |
| 使用地区 | 全道 |
| 影響地区 | 東北、北陸、近畿、九州 |
| 由来など | 「はか」は古語で平安時代から使われていた言葉で、「仕事の捗り具合」を指していました。「いく」は物事が好ましい状態へ進行する」という意味を持ちます。これが結びつき「はかいく」になったようです。また、北海道では「食事やお酒が進む」という意味でも使われます。 |
| 語句 | はく |
| 意味 | (手袋などを)はめる・つける |
| 使用地区 | 全道 |
| 影響地区 | 東北、香川、徳島 |
| 由来など | 日本古来の言葉として「はく」は身に付ける動作全般を指していました。これがそのまま東北経由で北海道に移住と共に伝わった〔1〕。また、グローブが輸入されたとき「手靴」と訳され手靴だから「はく」を用いたそうです。このことから生産地である香川県で手袋を「はく」という方言を使っていた人が北海道に移住した〔2〕。北海道の冬での手袋は絶対的な防寒具ですので、5本指のおしゃれ手袋でつかう「はめる」ではなく、防寒具としての(ぼっこ手袋)は「はく」ものになった〔3〕。この〔1〕~〔3〕が噛み合って(手袋を)「はく」が北海道全域に定着したと考えられます。 |
| 語句 | ばくる |
| 意味 | 交換する、取り替える |
| 使用地区 | 全道 |
| 影響地区 | 東北 |
| 由来など | 馬の売買や仲介をする商人である馬喰(ばくろう)という言葉に由来します。馬喰たちが巧みな駆け引きや売買(取り替え)を行っていたことから、転じて「物を交換する」ということを「ばくる」という動詞になったそうです。〔馬喰〕 |
| 語句 | パッチ |
| 意味 | めんこ |
| 使用地区 | 全道 |
| 影響地区 | 東北、新潟の一部 |
| 由来など | メンコを強く叩きつける際に出る「パチッ!」「パッチン!」という音がそのまま呼び名になったと考えられています。昭和30年代頃の「パッチ」は一部の地域で板の上で遊ぶ「板パン」や座布団の上で遊ぶ「布団パン」などのバリエーションがあり、相手のパッチを「弾き出したり」「引っくり返したり」「下に差し込んだり」して取り合いました。また、上着のボタンを外してパッチをつく動作で風を起こし、相手のパッチだけを引っくり返すというローカルルールもあり「ばふらあり/なし」で決めていた地域もあったようです。 |
| 語句 | ばふらめく |
| 意味 | 心臓が激しくドキドキする様子 |
| 使用地区 | 道南、西沿岸地域 |
| 影響地区 | 東北 |
| 由来など | 明治時代に東北から移住者によって北海道に持ち込まれた言葉だと思われます。局地的な表現のため道民の間でも通じないことが多いようです。 |
| 語句 | はんかくさい |
| 意味 | ばからしい、愚かだ、まぬけな |
| 使用地区 | 全道 |
| 影響地区 | 青森、秋田、石川県の一部 |
| 由来など | 中途半端を意味する「半可」に程度が甚だしいことを表す接尾語「臭い」が付いた「半可臭い(はんかくさい)」になったようです。「半可」は江戸時代からのと古語ということなので、「半可臭い」も古い方言なのかも知れません。 |
| 語句 | ばんきり(ばんきり・ばんきり) |
| 意味 | 常に、いつも、毎度、終始 |
| 使用地区 | 道南、西沿岸地域(浜言葉) |
| 影響地区 | 東北、新潟 |
| 由来など | 「その場限り」は「それで終わり」と言うことですが、この「その場限り」を何度も繰り返すと「いい加減にしろ」と怒りをかうようになります。その「ばんかぎり・ばんかぎり」が変化し「ばんきり・ばんきり」になったと言われているようです。 |
| 語句 | ふるしい |
| 意味 | 古い |
| 使用地区 | 全道 |
| 影響地区 | 北東北地方 |
| 由来など | 中世の古語である「古(ふる)しい」がそのまま残ったもので、東北地方からの移住者によって北海道に伝えられたようです。 |
| 語句 | ~べ(だべ・だべさ」) 〔参考資料〕 |
| 意味 | ~だろう、~だよね |
| 使用地区 | 全道 |
| 影響地区 | 東北・関東(一部) |
| 由来など | 平安時代から使われた古典文法の助動詞「べし」が変化したものだそうです。推量や勧誘を表す表現として定着したようです。 |
| 語句 | べったらこい(ぺったらこい) |
| 意味 | 平たい、ぺったんこ、薄い |
| 使用地区 | 全道 |
| 影響地区 | 東北 |
| 由来など | ものを叩いて平らにした様子を表す「ぺったん」「ぺったり」という擬態語(副詞)に、形状や状態を表す接尾語「~こい」が付いて変化したものとされています。 |
| 語句 | へらからい |
| 意味 | えぐい、喉がイガイガするような刺激 |
| 使用地区 | 西沿岸地域 |
| 影響地区 | 長野、東北 |
| 由来など | 長野(信州弁)の方言や東北では「舌や喉のあたり」を「へら」と表現することがあるそうです。また、「からい(辛い)」は本来の辛さだけではなく、舌や喉がイガイガするような刺激やえぐみも「からい」と表現されてきたようです。まとめると、アクが強く、いわゆるえぐ味の強い物を食べたときに「へらからい」と表現したのでしょう。この言葉が北前船で北海道に伝わったと思われます。 |
| 語句 | べんふる(べんこふる) |
| 意味 | 機嫌を取る、お世辞をいう |
| 使用地区 | 道南、西沿岸地域(浜言葉) |
| 影響地区 | 東北(秋田など) |
| 由来など | 「弁を振るう」が「べんふる」に変化したもの。元来「弁を振るう」は雄弁に発表するや主張するなど、スピーチや演説などの見事な話しぶりを意味します。これが、北海道で転じて「機嫌を取る」というような意味で使われるようになったようです。 |
| 語句 | ほいど |
| 意味 | 強欲、意地汚い人 |
| 使用地区 | 全道 |
| 影響地区 | 東北 |
| 由来など | 2説あり ・祝人(ほぎひと)説:神楽などで縁起を祝う人が、物乞いも一緒に行っていたことから変化した説 ・陪堂(ほいとう)説:禅宗などで僧堂の外で食事をもらうこと指した仏教用語が変化した説 どちらも宗教がらみですが、好意的に見る人は「ほいとうさん」と呼んでいたようです。しかし、好意的に見なければ「ただの物乞い」に見えます。このようなことから、物乞いや乞食を表す言葉として「さん」が消え「ほいと」と変化し、更に訛って「ほいど」となったのでしょう。 |
| 語句 | ほうびき(宝引き) |
| 意味 | 数本の紐を使ったくじ引き |
| 使用地区 | 西沿岸地域、離島(焼尻島など) |
| 影響地区 | 本州 |
| 由来など | 室町時代から江戸時代にかけて本州から伝わった正月遊戯や賭博が、北前船の寄港地や漁師町(ニシン漁関連含む)の文化として北海道の西沿岸部に定着したようです。 ※「ほうびき」は方言ではなく室町時代から伝わる伝統的な「福引・くじ引き」の古語だったんですね。 |
| 語句 | ぼっかける |
| 意味 | 追いかける |
| 使用地区 | 道南、西沿岸地区 |
| 影響地区 | 東北 |
| 由来など | 「おいかける」の頭の「おい」が発音のしやすい「ぼっ」に変わる変音化で「ぼっかける」になったようです。 |
| 語句 | ぼっこ手袋 |
| 意味 | 指が分かれていないミトン型の手袋 |
| 使用地区 | 全道 |
| 影響地区 | 北東北 |
| 由来など | 4本の指をまとめて入れる形が棒を意味する「ぼっこ」のように一本に見えることから名付けられたようです。保温性が高く実用的な手袋で、身に付けることを「手袋をはく」と表現します。 |
| 語句 | ほまち 〔参考資料〕 |
| 意味 | へそくり |
| 使用地区 | 全道 |
| 影響地区 | 日本海沿岸の港町 |
| 由来など | 昔の帆船の時代の船乗りが風を待つ間(帆待ち)を利用して、副業や小遣い稼ぎで、「こっそり懐に入れておいたお金」のことだそうです。 |
| 語句 | ほれ |
| 意味 | ほら、それ(注意をうながす) |
| 使用地区 | 全道(特に道南、西沿岸地域) |
| 影響地区 | 東北 |
| 由来など | 標準語の「ほら」や「それ」が変化したものといわれています。相手に物を渡すとき「ほれ、これかい?」とか、急がすとき「ほれ、行くよ!」などと使います。 |
〒069
北海道江別市
・参考:北海道の方言紀行、やっぱり北海道だべさ etc
・影響地区は推定です